【完】わたしの恋のキューピッド
「なぁなぁ真司!今年の夏祭りどうだった!?
楽しかったか?ん~~?」


ちょっかいを出すように真司に話しかけたのは
同じバスケ部の悠斗だった。


「どうって?楽しかったよ?
あれ?悠斗、お前今年は来なかったのか?」


私はその会話を
横で気にしながらほかの作業をしていた。


「俺?俺は、ちょうどその日家族で沖縄旅行だったから!」


「へ~!そうだったのか!
そっちの方が楽しそうじゃん!」


「いやいや・・・」


悠斗が手を横に振って見せた。


「ちょうどその日は沖縄台風が来てて、
全然楽しめなかった・・・」


「そうだったのか・・・。
そういえば来てたな、台風・・・。
ニュースで見たよ大変だったな?」


「俺のことはいいんだよ!
夏祭り、優木さんと行ったんだろ?
楽しかったか?」


その言葉に私は
作業していた手を一瞬止めた。


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