【完】わたしの恋のキューピッド

目の前には不思議そうに俺を見つめる二人がいた。


見れば・・・いや、見なくてもわかる、
藍は真司先輩と付き合えることになったんだと・・・。


「よかったな・・・」

心にもない言葉を呟いた。


「蓮・・・？どうして・・・？」

「何がだよ？」

とぼけてみせた。

藍が聴きたがっていることはわかりきってるくせに、
少しでも長く話していたいのか、自分でもよくわからなかった。

「どうしてって！蓮！なんで光ってるの！？」

「さっきも言っただろ？俺が必要じゃなくなると、
俺は消えてなくなる。」


「どうして！？それは私が恋を諦めたらの話じゃ―――」


「バーッカ！言ったろ！？
俺が”必要じゃなくなると”
・・・って」

「必要じゃないって・・・」