元カレには彼女がいる。でも好きで仕方ない
曖昧な空
電話を切って俯いた。

大輝に傷をつけてしまった罪悪感はわたしの胸にも確かな傷を残していて…

痛いけど、これで良かったと言う気持ちが大きいのは隣で変わらず手を握りしめてくれている涼くんがいるから。


ねぇ涼くん…
まだ言葉には出来ないけどね。
わたしは覚悟をしていたんだよ…
昨日、キスしたあの瞬間に。

傷つく人がいること、たくさんの敵を作ってしまうこと、批判されること。
そして…涼くんにさえも傷がついてしまうかもしれないこと。


全部全部…覚悟したんだよ。
軽はずみな気持ちなんかじゃない。


本当に心から涼くんが好き。


奪いたいとかそんなんじゃない。
ただ単純に涼くんの気持ちを知りたいだけ…
片思いでいいから側にいたいだけ。


涼くんの隣で見上げた空は夕陽が半分とグレーの雲が半分ずつで…まるでふたりを表しているみたいだった。


小さくて大きな恋が今…動き出す。
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