元カレには彼女がいる。でも好きで仕方ない
浮かれていた夏休み前、
期待が膨らんだ夏休み初日…
キラキラに輝く涼くんとの未来が見えていたはずなのに…
会うたびに触れるたびに遠くなる。




そんな事を考えながらわたしは
バスに乗って夜の街を眺めながら優希の元へ向かっている。


学園祭の打ち合わせ、写真アートの作成をする為に。




集中するべきことがあるのに、
頭の中は涼くん一色で…
こんな時、自分の恋愛依存が嫌になる。



「よしっ♡」

と気合いを入れてバスを降りると
バス停には優希の姿。




「待ったぁ?♡」


「イヤ!今来たところ」



久しぶりに会う優希の姿になぜか安心感を覚えて、わたしの中の悩みの全てが涙に変わって溢れそうになる。




「咲良?どうした?」

不思議そうにわたしを見つめる優希に心配かけたくなくて、いつも通り明るく…


「優希に会えたの久しぶりだから嬉しくなっちゃったっ♡」



「なんだそれ?」

呆れたように少し前を歩く優希を小走りで追いかけるいつものわたしがいる。

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