オレ様男子に愛されて。(上)
目が覚めたのは、
「ええっ!もう夕方?!」
「すーすー.....」
神崎が、私のベッドに顔だけ乗せて、寝息をたてていた。
そっか、神崎は、
ずっと看病してくれてたのか.....
ゆっくり体を起こす。
神崎の寝顔.....
じっくり顔なんか見たことなかったな。
まつ毛長い。
ちょっと猫っ毛なんだー.....
頭を撫でてみる。
かわいいな。
「んんっ.....」
神崎が目を覚ました。
「あー、ねてた。
ゆな、だいじょぶか?しんどくない?」
「うん、大丈夫。」
ちょっと寝ぼけた神崎が聞いてくる。
「よかった。
おかゆ、さめたかも。」
「大丈夫、ありがとう。」
「うん。」
神崎って寝ぼけてると、素直だな。
「ずっと看病してくれて、ほんとにありがとね。」
「ううん、だいじょぶならいい。」
神崎、言ってることが全部ひらがなだ。
かわいい。
頭に手が伸びる。
「ん?ゆな?」
はっ!
頭に触る一歩手前で手を止めた。
危ない!
後ちょっとで頭なでちゃうとこだった!
かあああぁぁぁぁー!
「ん?ゆな、かおあかいよ?
まだねつあるの?」
神崎の顔が近づいてくる。
「.....っっ!」
思わず目をつぶったその時、
コツン。
神崎のおでこが、
私のおでこに当たった。
「あついよ、だいじょぶ?」
「なっっ?!」
「まだしんどい?」
「だ、大丈夫だから!
お、おおおお粥!お粥食べる!」
お粥があることを思い出した。
「じゃあ、おれがたべさしてあげる。」
「いや、いい!
自分で食べられるから!」
「やだ。」
やっぱりちょっと俺様でした。