オレ様男子に愛されて。(上)
お粥を私に食べさせる時には、もう神崎は完全に目が覚めていた。
「さっきの寝ぼけてたの、かわいかったのになー.....」
「由奈、なんか言ったか?」
あ、声に出てた。
「いや、ごめんなんでもない。」
「ならいいけど。
これ、熱いから、冷まさねーとな。」
「え、何する気?」
「ふーふー、だよ♡」
と、言ってから、神崎は熱いお粥に息を吹きかけて冷ましだした。
「ちょっ.....」
「はい、冷めた。
由奈、あーん。」
神崎に食べさせてもらうなんて、なんて屈辱なんだ!
「じ、自分で食べられるよ。」
「だーめ、早く食え。」
もう!
とりあえず口を開ける。
すると、温かいお粥が口の中に.....
って、これおいしい!
すごいおいしい!
「まずかったか?」
「ううん、おいしい!」
「口にお粥ついてる。」
「え、ウソ!」
ペロッ。
「うん、結構おいしく出来てんじゃん。」
え、今.....
私の口についたお粥.....
神崎、なめた?
かあああぁぁぁぁー!
「どうしたの?
顔、また赤くなってるよ?」
ニヤニヤしながら聞いてくる。
「だ、大丈夫!
なんでもないから!うん!」
「へぇー笑」
もう!
私の顔なんで赤くなるんだよ!
「ま、とりあえず俺帰るから。
ちゃんと安静にして寝とけよ?」
「え.....」
「ん?どーした?」
あ、まずい!
引き止めてしまった!
「いえ、なんでもないです。」
「あと5分だけいよーっと。」
とか言いながら、私が寝るまで帰らずにいてくれました。