オレ様男子に愛されて。(上)
ひと通り泳いで、昼ごはんです。
「泳ぎ疲れたぁー!
お腹空いたぁー!」
「ほんとだよー!」
「ゆなと私で昼ごはん買ってくるから、ちょっと待っててねっ!」
「さんきゅー。」
「佑香ちゃん、由奈ちゃん。
ありがとー!」
「いえいえ。
じゃあ、行こ!ゆなっ!」
「うん。」
とりあえず飲み物や食べ物を買って、神崎と蒿くんがいるとこまで運ぶ。
その途中だった、
ドンっ!
「きゃっ!」
「ゆう?!」
ゆうが前から来た人とぶつかった。
「あ、ごめんなさ.....」
「ちょ、ジュース服に付いたじゃん。
汚れたんだけど.....」
ぶつかったのは、若い男の人の2人組。
どうやら、ゆうの持っていたジュースが男の人の服についてしまったらしい。
「ごめんなさい!」
ゆうが必死に謝る。
「ごめんなさいって言われてもな.....」
「待てよ。
この2人、結構いい顔してんぜ。」
「確かにそうだな。
なぁ、お前ら俺らと一緒に来い。」
え.....
「それは、ちょっ「なに?ぶつかった人にナンパとかあるわけ?」
ゆう、さっきまで謝ってたのに.....
本性現れてきてるよ?!
「ぁあ?お前何言ってんの?」
「いい加減にしろよ!
女だからって手加減なんかしねぇぞ!」
2人組の片方が殴りかかってきた。
「きゃぁっ!」
だめだ!
私がゆうを守らないとっ!
手を広げてゆうの前に出る。
グーパンチくるっ!
そう思って目をつぶった時、
パシッ!
「女に文句言われただけで、手上げてんじゃねーよ、おじさん。」
神崎が男の手を止めていた。
「この子達は、僕らの連れだから、手出さないでほしいなぁ?」
「おい!手放せよガキが!」
「ぁあ?」
「係員さぁーん!
ここに女の子に暴力振るおうとした人がいますぅー!」
すかさず蒿くんが係員を呼ぶ。
「チッ、行くぞ。」
神崎の手を振り払って男達は逃げた。
「こ、怖かったよぉー.....」
「ゆう、大丈夫?」
「ごめんねっ、僕ら男子なのに、一緒についてればよかったね.....」
「ううん、大丈夫。
神崎と蒿くんが来てくれなかったら、私達怪我してたかもしれないし。」
「そうだよ、来てくれてありがと!」
「もう帰るぞ。」
「うん、そうだね。」