オレ様男子に愛されて。(上)


ひと通り泳いで、昼ごはんです。



「泳ぎ疲れたぁー!
お腹空いたぁー!」


「ほんとだよー!」


「ゆなと私で昼ごはん買ってくるから、ちょっと待っててねっ!」


「さんきゅー。」


「佑香ちゃん、由奈ちゃん。
ありがとー!」


「いえいえ。
じゃあ、行こ!ゆなっ!」


「うん。」



とりあえず飲み物や食べ物を買って、神崎と蒿くんがいるとこまで運ぶ。

その途中だった、



ドンっ!



「きゃっ!」


「ゆう?!」



ゆうが前から来た人とぶつかった。



「あ、ごめんなさ.....」


「ちょ、ジュース服に付いたじゃん。
汚れたんだけど.....」



ぶつかったのは、若い男の人の2人組。

どうやら、ゆうの持っていたジュースが男の人の服についてしまったらしい。



「ごめんなさい!」



ゆうが必死に謝る。



「ごめんなさいって言われてもな.....」


「待てよ。
この2人、結構いい顔してんぜ。」


「確かにそうだな。
なぁ、お前ら俺らと一緒に来い。」



え.....



「それは、ちょっ「なに?ぶつかった人にナンパとかあるわけ?」



ゆう、さっきまで謝ってたのに.....

本性現れてきてるよ?!



「ぁあ?お前何言ってんの?」


「いい加減にしろよ!
女だからって手加減なんかしねぇぞ!」



2人組の片方が殴りかかってきた。



「きゃぁっ!」



だめだ!

私がゆうを守らないとっ!



手を広げてゆうの前に出る。




グーパンチくるっ!



そう思って目をつぶった時、



パシッ!



「女に文句言われただけで、手上げてんじゃねーよ、おじさん。」



神崎が男の手を止めていた。



「この子達は、僕らの連れだから、手出さないでほしいなぁ?」


「おい!手放せよガキが!」


「ぁあ?」


「係員さぁーん!
ここに女の子に暴力振るおうとした人がいますぅー!」



すかさず蒿くんが係員を呼ぶ。



「チッ、行くぞ。」



神崎の手を振り払って男達は逃げた。



「こ、怖かったよぉー.....」


「ゆう、大丈夫?」


「ごめんねっ、僕ら男子なのに、一緒についてればよかったね.....」


「ううん、大丈夫。
神崎と蒿くんが来てくれなかったら、私達怪我してたかもしれないし。」


「そうだよ、来てくれてありがと!」


「もう帰るぞ。」


「うん、そうだね。」




< 39 / 49 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop