キミ色の手紙~繋がる奇跡~
なんとなく部屋の窓から外を眺めてみる。


ぼーっとしていると、海斗がこっちに歩いてくるのが見えた。


慌てて窓を開けて、身を乗り出す。


「海斗ー!今行く!」


大声で叫ぶと、海斗が顔を上げてこっちを見た。


小さく頷いたのを確認して、急いで外に出た。


「お待たせ。今日どっか行くの?」


「まぁな」


どこ行くんだろう?


気にはなったけど、教えてくれない気がして聞かなかった。


海斗はスタスタと先に歩いて行ってしまう。


手紙の感じだとそんなに無愛想じゃなかったけど、直接会話するとやっぱり素っ気ない。


知らない間に変わっちゃったのかなと思うと、少し寂しくなった。


そして、しばらく海斗の後ろを歩いて行くと、なんとなくどこに行くのか分かった。


昔何度も通った道を2人で歩いていると、昔に戻ったような不思議な気持ちになる。
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