キミ色の手紙~繋がる奇跡~
2人で隣合った位置に座ると、海斗が早速口を開いた。


「俺が引っ越した後の話、聞きたい?」


私はなんとなく海斗の顔が見れなくて、うつむきながら小さく頷いた。


すると、海斗はゆっくりと自分の過去を話し出した。





俺が引っ越したのは、結構な田舎の村だった。


その村には小学校も中学校も高校もそれぞれ1校しかなくて、住んでる人はみんな友達、知り合いみたいな感じで。


入った中学ももちろんだけどすでにみんな友達で、俺は元々人見知りだし、なかなか馴染めなかった。


でも、それでも珍しさで話しかけてくれる人も多かったから、なんとかなってた。


だけど……俺は、言ってはいけないことを言ってしまったらしい。


みんなの暗黙のルールみたいなものだったのかもしれないけど、俺はそれに気がつかなかった。


『みんなって、いつもどこで遊んでるの?
ゲーセンとかないし、お店も少ないし。』


何気なく聞いただけだった。


別に、いつもみんなが遊んでいる場所が知りたかっただけで、一緒に遊びたかっただけで。


馬鹿にしたつもりも無かったし、口調だって普通だった。


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