キミ色の手紙~繋がる奇跡~
といっても、引っ越すわけにはいかないから、電車で2時間かけて。


ケータイは、転校する前にやけになって壊して、それからはトラウマでなんとなく避けた。


……本当は、新しい学校でちゃんとやり直したかった。


友達つくって、一緒に遊んで。


だけど……無理だった。


なにか話そうとするたびに、いじめの記憶がよみがえって。


結局俺は、”根暗な転校生”のレッテルを貼られて、クラスに馴染むことは出来なかった。


まぁ、それだけだったら我慢できたけど。


俺は、またやらかしてしまったんだ。


もっと注意して行動してれば……って、後から後悔した。


リーダー的存在の男子の鞄につまずいて、そこに付いていたガラス素材のストラップを割ってしまった。


『おいぶざけんなよっ!!
彼女に貰ったペアストラップなんですけど?
どうしけくれんだよ、あぁ?』


『うっわー、悲惨』

『レイに目つけられるとか、終わってんじゃん』


クラスメートには冷たい目を向けられ、俺はされるがままに怒鳴られるしかなかった。
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