キミ色の手紙~繋がる奇跡~
次の日学校に行くと、いろんな人の視線とヒソヒソ声に心が折れそうだった。


もうこんなに噂が広まったんだ……って。


俺はなるべく静かに教室に入って、ただずっと下を向いているしか出来なくて。


レイが入ってくると、こっちに向かって歩いてくるのが分かった。


『ただですむと思うなよ。』


低い声で言いながら睨まれ、鞄をぶつけて去っていった。


それからは、毎日地獄だった。


悪口とか物を隠されるとかはまだいい方で、暴力も日常茶飯事。


空き教室に閉じ込められる時もあって、朝から放課後まで出してくれなかった。


1番辛かったのは、毎日放課後、上半身裸になって腹筋1000回やんないと帰らせてもらえなかったこと。


おかげで腹筋バキバキに割れたけど。


顔は殴られないようにして、親にはばれないように頑張った。


先生達は気づいてたけど、見て見ぬふり。


別に期待してたわけじゃないけど、助けてくれるクラスメイトもいなかった。


1人なのが当たり前で。


………誰からも完全に見捨てられてると思ってた。



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