【完】いつも通っている道に恋が生まれる
「なんか、梅原さんに返す言葉まちがえちゃったかな」
私は、夏奈子の言葉を聞いて、心配になった。
「……まあ、メールの内容はあれだけど…まあ、大丈夫だよ。真白は、笑顔でいれば可愛いから」
夏奈子はそう言って携帯を私に返した。
「はあ?どういう意味よ?」
「言葉のまま………笑顔でいれば男はイチコロよ!」
夏奈子に少しでも羨ましいと思った私がいけなかったと心の中で反省した。
夏奈子の言っていることは正しい時もあるけど、男の目線から言っている夏奈子は時に怖い。
しかも、そんな私に笑顔で落とす力なんて持っていない。
「……あのね、私に笑顔で男を落とす力あると思う?」
私は真面目に夏奈子に聞いた。
「……あるよ」
「え?なんで?」
夏奈子はもう!と言い、漫画をテーブルに置いた。