【完】いつも通っている道に恋が生まれる
「翔生が心配っていうより大丈夫かって言いたいかな」
私は犬飼さんにそのことについて突っ込もうと思ったが、聞きにくかった。
私達は、梅原さんの話をした後、Rocoデザイン会社の話、梅原さんがどういう仕事をしているのかを教えてくれた。
その時に、私は衝撃を受けた。
「犬飼さん聞いてもいいですか?……梅原さんって何歳ですか?」
犬飼さんはオムライスを食べた終わり、残っていた水を飲んでいた。
「……24歳だよ」
「えー、24歳!え、えーそうですか」
私はそのことに衝撃を受けつつも、そのことを飲み込むように慌てて水を飲んだ。
「女性に歳を聞くのは失礼ですけど花守さんは、いくつですか?」
「……30です」
「30歳、いいですね。私の奥さんと同じ歳です」
犬飼さんは、嬉しそうに言ってきた。
「……そうなんですか!」
「だから、心配しなくて大丈夫ですよ。
私達も6歳の年の差があるけどそんなに心配しなくてもやっていけますから……だから、頑張って下さい」
私達はその話をした後、オーナーに会計を済ませようとしたが、犬飼さんが私に話かけてきた。
「……ここは私が出しますよ。私が無理やり押しかけてきたんで……」
犬飼さんは、申し訳なさそうに言った。
「い、いえ。私が出しますから。私がこの喫茶店に連れてきたんですから」
犬飼さんと私は財布をだしながらいいえと言い合っていった。
オーナーは、はあー、いい大人がなにしてんだか、もう割り勘でいいんじゃないと言っていた。
私達は、目を合わせてオーナーを見て笑った。
「……じゃあ、割り勘にしますか」
犬飼さんは、私に言った。