【完】いつも通っている道に恋が生まれる
翌日
私は珍しく早起きをした。
母親に、休日だっていうのに早いわね、どうしたのと言われたくらいだ。
休日は、友達に会うか、用事がなきゃ行かないから。
インドアの私にとっては、外に出かけるのは一大事なのだ。
今から私は梅原さんに会う。
プライベートで会うのはこれが初めて。
私はドキドキがとまらなかった。
いつもの通る道を歩くけど、今日は何か気分が違う。
私はウキウキしながらいつもの通る道を踵を地面につけ、歩いた。
私は待ち時間より早く着いてしまった。
待ち合わせ時間は、11時。
今は、10時30分。
早い。まだ、着いている訳がない。
楽しみだとはいえ、早く着きすぎではないか。
周りを見渡した。
休日なので、人が沢山いた。
今日は近くでイベントがあるのか、観光客や近所の人達が私が待っている真正面の公園で賑わっていた。
賑わう声が聞こえる中、やはり梅原さんの姿はなかった。
私は空を見て、目を瞑り梅原さんのことを考えていた。
その時
「何、目瞑ってるんですか?」
男性の声が聞こえた。