【完】いつも通っている道に恋が生まれる
「そこで大丈夫ですか?」
「……あのもしかして、美容院の隣のあの喫茶店「星」ですか?」
「……はい、そうです。何で知ってるんですか⁈」
私は梅原さんを見て驚いた。
「俺そこの近くに住んでいるんですよ」
「えーー!そ、そうだったんですか。じゃあ、私の職場にも近かったりしますかかね……?」
梅原さんの横に歩きながら、私は話しかけた。
「……そうかもしれません。よく周り見ないんで……分かりませんけど」
「そうだったんですね……ではそこでいいですか?」
「はい、そうですね」
梅原さんは、私の提案にのってくれた。
喫茶店「星」に着くと
「い、いらっしゃいませ」
マスターの声がした。
「真白ちゃーん、暇してた所だったの。ちょうどよか……」
店長は、ちょうどよかった、飲んでいきなと言いたかったのだろう。
私の後ろを見た、マスターは
「え?何?真白ちゃん。今度こそ彼氏?」
「……ち、違うって。マスター」
マスターは、怪しいねという顔で私を見てくる。