【完】いつも通っている道に恋が生まれる
誰だと注意深く見ていると……それは犬飼さんだった。
犬飼さん?
私は何故犬飼さんがいるのか分からなかった。
私は立ち上がり犬飼さんの所に駆け寄った。
「花守さん」
「犬飼さん、なんでここにいるんですか?」
私は犬飼さんを見て言った。
「それより、花束いい?」
犬飼さんは私の質問を無視して、まず花束をさっきにくれと言っていることに私は腹に立って私はムッとした。
「あ、はい」
ムッとしたが私は花束を犬飼さんに渡した。
「……すいません。ちょっとバタバタしてて……花守さんのこと無視した訳じゃないから大丈夫。あ、花束ありがとうございます。あーちょっと花を使う要件があってね。あ、あともうひとつの花は、また違う人に渡して貰えるかな。私、ちょっと要件あるからさ」
私の表情で犬飼さんは、私の思っていることが分かったのか……なんと素晴らしいお方。
私の方こそ、申し訳ないことしたなと思っていたら、犬飼さんは、じゃあと言い微笑みながらその場を去った。
私は心の中で、謝った。
注文した花は、二つだった。
ひまわりと花束。
花束は、犬飼さんが持っていた。
何か仕事で使うのだろう。
でも、ひまわりは一体誰が取りにくるのだろう。
私は、また休憩所スペースに設けられていた椅子に座り、待っていた。
その時……見たことある男性がこちらに歩いてきた。