【完】いつも通っている道に恋が生まれる

それだけで、嬉しくて花守さんがメールしてくる度、きちんとメールを返していた。

だが、メールは続かなかった。
俺がメールを返さなかったからだ。

仕事がすごい忙しくなって、花守さんにメールすることも出来なくなっていた。

いや、仕事のせいにして俺が忘れかっただけかもしれない。

花守さんからは、俺がメールを返さない間もきていた。

俺は、現実をちゃんと見ようとしていなかった。
過去だけを捉えすぎていて、女性に対するイメージが分からなくなってしまっていたのだ。

「………陽介の言う通りだ。でも、俺には分からない、花守さんが好きなのか。その感情はあるのか?俺に」

陽介は、俺を見てバカかと言った。

「……あのな、好きっていう感情はとっくにもう出来てんだよ、ここで」

陽介は自分の胸に拳をつけて、綺麗な星空が光る中で同性でも恥ずかしくなる言葉を言ってきた。

「………なんか恥ずかしいな。そのまんまの言葉で言われると…」

「翔生、何言ってんの?」

「恥ずかしいって問題じゃないよ、花守さんにどう伝えたいかがだよ。恥ずかしいというのかは捨てて、花守さんにだけ伝えたいことを考えたら?」
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