【完】いつも通っている道に恋が生まれる
本当にそうだ。
恥ずかしいという感情なんて、恋愛には存在しない。
ただ、相手にどう伝えるかだ。
「……俺、やっぱり花守さんに……す、す、好きってつ、つたえる」
「……よくぞ言った!翔生、でも、やっと翔生も恋するとは……なんか成長したな……私も見習うなくてはなりませんな」
陽介は、ため息混じりに言い、近くのバスで帰っていた。
俺は、明日花守さんに告白すると自分の胸の中で誓った。
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私は一日中ゲームしていたせいで寝れなかった。
その代わり、顔にはクマが出来ていた。
はあー、梅原さんにこんな顔見られたらたまったもんじゃないわ。
私はファンデーションをガッツリつけてリップを塗り仕事に出かけた。
まあ、大抵はファンデーションをガッツリつければクマは隠れるが、相手が近くにきて顔を見られたらアウトだ。
もう私はそこで試合終了だ。
まあ、顔を近づけてくる人は、特別な人が現れたらしか来ないと思うが……
今、私は特別な人はいる。
でも……