【完】いつも通っている道に恋が生まれる
私は、落胆してしまった。
ガクッと顔が下がった。
違うんです。
梅原翔生さん、私はあなたに恋してるんです。
「大丈夫ですか?」
梅原翔生さんは、私に近づき言ってきた。
「だ、大丈夫です。あの違うんです」
梅原翔生さんは、首を傾げていた。
「好きになちゃったんです」
梅原翔生さんは、腕を組み考えていた。
「………魚の鯉にですか?もしかして、俺にですか?」
私は少し俯き、答えた。
「あなたにです」
「お断りします」
はい?え?
もしかして私ふられた?
えーーーー
なんだろう、もう一層この場から消えて
立ち去りたい。
「あはは、そうですか。すいません。こんな朝早くに告白なんかして。私なんて興味ないですよね、あはは」
私は頭をかき、今出来るだけの苦笑いをして梅原翔生さんに言った。
梅原翔生さんは、私を見てこう言った。
「ち、ちがうです」
梅原翔生さんは、そう言って顔が赤くなっていた。
「はい?」
その時、プルプルと電話が鳴った。
私のスマホの電話の音だ。
梅原翔生さんはどうぞと言っていて、私は梅原翔生さんを見て、すいませんと謝り電話に出た。
電話の主は、店長からだった。
「ちょっと、いま何時だと思ってんの!」
私は左手首につけていた時計を見た。
9時を過ぎていた。
「すいません、今から行きます」