【完】いつも通っている道に恋が生まれる
「……えーとですね」
梅原さんは、朝と同じスーツであったが
夜に会うからかネクタイやカバンを持っている姿さえも胸がキュンキュンしていた。
「なんでしょうか?」
梅原さんは、下を俯いていたが何かを決意したように私に言ってきた。
「花守さん。俺は初めて女性に告白されました。正直最初は、嬉しいのかよく分かりませんでしたし、本当の俺さえ分かっていませんでした。でも、花守さんとメールをするようになり、俺変われたんです。花守さんと会って、言葉を交わしても俺は花守さんの言葉と笑顔に救われてきました」
梅原さんは、いつも以上よりも私を見て言った。
「ありがとうございます」
私はとりあえず御礼を言った。
「だから、俺は花守さんのことが好きなんです」
私ははあ?という顔で梅原さんを見た。
「いやいや、はい?」
私はなぜか困惑していた。
私が聞きたかった言葉なはずなのに…私にとっては嬉しい言葉。
でも、何故私を好きになったのか分からない。