ほたるの初恋、消えた記憶
健人に修学旅行へ行ける事を告げると、当たり前だと言われた。


「色んな事を忘れて、美幸と健人に心配かけてごめんね。」


美幸が小さな時の事なんて、みんな忘れてるよねと健人の肩を叩く。


健人が一瞬私を見てから、そうだなと笑った。


健人と何か約束してないかな。


約束したことを忘れてたら、言ってほしい。


「10年前の記憶は戻らないらしいんだ。」


「大切な約束してたら言ってね。」


美幸と健人は何も言わないで、微笑んでいるだけだった。


美幸がいきなり話題を変えて、修学旅行楽しみだねと言う。


うん、超楽しみ。


実行委員になったことをすっかり忘れていた。


クラゲのストラプを無理矢理二人に押しつけて帰ってきたけど、捨てちゃうかも。


なにか大切な事を見落としてないか、気になった。































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