ほたるの初恋、消えた記憶
家に帰ると家族がお土産の奪い合いを始めた。


こら待て!


今から仕分けるのに。


「静かにしないと、お土産没収だからね。」


家族が一斉にし~んとなった。


先ずは父さんと母さんから。


次はじいちゃんとばぁちゃん。


最後が大地と雄大。


姉ちゃんにしては太っ腹だねと大地が笑う。


みんなから貰ったお小遣い全て使いきった。

ちょっと疲れたみたい。


今日は早めに寝よう。


祐吾から貰った袋を開けると、あのペンダントとお揃いのブレスレットだった。


いつの間に買ったのだろ。


紙に書かれた青い石の意味は、【永遠の愛、あなたといつも一緒にいます。】


永遠の愛って、あなたといつも一緒にいます?


祐吾が私の運命の人。


ペンダントと一緒にあのオルゴール箱の中に入れた。


この箱の上で輝いてるのは、もしかして本物のダイヤモンドかもしれない。


4月の誕生石はダイヤモンドだ。


本物のダイヤモンドなら、こんな高価な物は貰えないよ。


返したら祐吾を傷つけてしまいそうで怖い。


どうしたらいいのか、分からなかった。



















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