ほたるの初恋、消えた記憶
祐吾が又明日と言って帰っていった。


ベットに入っても中々眠れなくて、次の朝はかなり早く目が覚めてしまい、散歩しようと外に出ると家の前に車が止まっていて。


祐吾かなと思うと車からあかりさんが下りてきた。


驚いて思わず後ずさりをすると、あかりさんが近づいて来る。


「おはようございます。少しお話してもいいですか。」


頷いて、昨日祐吾と話した場所を案内し座って話すことにした。


あかりさんの透き通るような真っ白な肌、真っ黒な大きな瞳。


ロングの髪が光輝いていた。


それに比べ真っ黒な顔の私は目も奥二重ではっきりしないし、髪はくせっけ毛でまとまらないから、いつもの一つに結わえてる。


なんだか凄く恥ずかしくてなって、うつ向いた。


「祐吾は私の者ですから、あなたなんかに渡さない。」


祐吾はものではないです。


あかりさんは延々と祐吾と自分の話をする。


何をどう話されても、私は雑音としか聞こえない。


思わず笑ってしまうと、あかりさんは立ち上がり怒りを込めた声で怒鳴った。


「あなたは何も分かっていない。祐吾の立場を考えたら、身を引くべきです。」


「私と祐吾はただの友達です。それ以上の関係ではありませんから、あかりさんが心配する必要はありません。」


本当にとあかりさんが聞くのではいと答えた。


最後に一言だけ、私の思いをことばにする。


「祐吾を幸せにしてあげて下さい。」


ひかりさんは目に涙をためて頷いた。


祐吾、ひかりさんと幸せになってね。


私は大丈夫だよ、家族もいるし、友達もいるから。


これからは泣いたりしない。


祐吾、バイ、バイ。























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