ほたるの初恋、消えた記憶
ガバッと起き上がるとそこに誠也さんがいた。


ここは何処なのかな。


辺りを見渡すとここは確か祐吾の部屋だ。


「大丈夫。」


「はい、誠也さん、祐吾を思い出しました。」


祐吾を探そうとベットを飛び出した。


誠也さんに落ち着いてと言われてしまう。


ごめんなさい。


半日も眠っていたと言われた。


「祐吾は何処にいるの。」


誠也さんが話によると、祐吾はまだアメリカにいると言う。


婚約者のあかりさんの心臓移植は無事に終わり、今は元気に暮らしてるが、あかりさんは婚約の解消を認めないのだ。

あかりさんの気持ちも分かる。


あかりさんの両親も祐吾との結婚を望んでいるのだ。


祐吾を思い出せたと言うのに。


結局祐吾と私は結ばれない運命なのかも知れない。


誠也さんが祐吾がずっと思い続けてるのはほたるさんだから、諦めないで下さいと言った。


そのことばだけでも勇気をもらえた気がする。


諦めたらそこで終わってしまうから。


祐吾待ってるからね。


早く帰って来てください。






























< 151 / 187 >

この作品をシェア

pagetop