ほたるの初恋、消えた記憶
相変わらず健斗はうざい。


美幸も健斗も志望大学には問題なく入れるらしいから、羨ましいな。


小さな頃から二人は私と違い優秀だった。


この違いはどこから来るのか。


美幸がさらりと言う。


「ほたるは勉強しないで、野山をかけまわってたからね。」


「私の事を猿みたいに言わないでよ。」


猿の方が賢いかもなと健斗が笑った。


二人して酷い。


でも、そんなほたるが大好きだと言われた。


嬉しい。


祐吾の事も思い出せて本当良かったと言ってくれた。


健斗と美幸は本当にお似合いなのに。


健斗の初恋はほたるだよと美幸に言われた。


嘘だ。


で、美幸の初恋は健斗らしい。


ワォー。


知らなかった。


健斗の好きのは美幸だとずっと思ってたから。


幼稚園の頃から祐吾が好きだとみんなに言ってたらしいし、全く覚えていないけど、覚えてなくて本当に良かったと思う。


だって、恥ずかし過ぎるもの。


みなさん、忘れてください。






















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