ほたるの初恋、消えた記憶
父さんが車で空港まで送ってくれた。
元気に帰って来いと、私の肩を強く叩く。
父さん、痛いよ。
行ってきます。
隣の座席に同じ年くらいの男の子が座った。
彼も北海道へ一人旅らしい。
彼は来年北海道の大学へ入学が決まっていると言う。
頭が良さそうだな。
きみは何をしに行くのと聞かれ、好きな人の思い出の場所を訪ねるつもりだと話した。
女の子の一人で本当に大丈夫と言われてしまう。
ごめんね、意地悪な事を言って。
「きみが泣きそうな顔をしてたから、心配になったんだ。」
私は泣きそうな顔をしてるの。
自分では分からなかった。
この旅行で祐吾を忘れようと思っているのか、違う。
祐吾が私を忘れてしまったから。
今の祐吾に私は必要ないのではないか、と思えてしまった。
私はそんなに強くない。
祐吾を諦める為の旅にしたいと思ってるのは確か。
だって、初恋は実らないものだから。
綺麗に忘れられたらいいのに。
元気に帰って来いと、私の肩を強く叩く。
父さん、痛いよ。
行ってきます。
隣の座席に同じ年くらいの男の子が座った。
彼も北海道へ一人旅らしい。
彼は来年北海道の大学へ入学が決まっていると言う。
頭が良さそうだな。
きみは何をしに行くのと聞かれ、好きな人の思い出の場所を訪ねるつもりだと話した。
女の子の一人で本当に大丈夫と言われてしまう。
ごめんね、意地悪な事を言って。
「きみが泣きそうな顔をしてたから、心配になったんだ。」
私は泣きそうな顔をしてるの。
自分では分からなかった。
この旅行で祐吾を忘れようと思っているのか、違う。
祐吾が私を忘れてしまったから。
今の祐吾に私は必要ないのではないか、と思えてしまった。
私はそんなに強くない。
祐吾を諦める為の旅にしたいと思ってるのは確か。
だって、初恋は実らないものだから。
綺麗に忘れられたらいいのに。