ほたるの初恋、消えた記憶

祐吾に会えた

嘘だ。


どうして祐吾がここにいるの?


又、頭を打ったのかな。


自分のほっぺをつねってみた。


痛いよ。


祐吾が笑いだした。


「相変わらず面白い事をするね。」


「だって、どうして、アメリカにいるはずの祐吾がいるの。」


俺は怒ってるんだからね、祐吾が言った。


どうして、祐吾が怒るの。


「一緒に来ようと約束しただろ。」


そうだけど、手紙を書いても返事はないし、一年近くなんの連絡もなかったんだよ。


「一年も連絡くれないから、もう忘れてしまったと思った。」


私の言葉に祐吾はかなり驚いていた。


私からの手紙は見ていないと言うし、祐吾も毎月私宛に手紙を書いていたと言うけど、届いた事はない。


祐吾の手紙は何処へ行ったの。


祐吾が何処かへ電話した。


もしかして、誠也さん。


訳が分からないよ。


誠也さんがどうしてそんな事をするのか。


祐吾の父親に頼まれたとか。


話がそれてしまったけど、祐吾は私が北海道にいる事をどうして知ったの。


頭がついて行かないよ。














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