ほたるの初恋、消えた記憶
あのお屋敷に遊びに行った時、祐吾よりも背が高くて女の子みたいな綺麗な男の子がいたのを思い出した。


それが誠也さんだったんだね。


祐吾には秘密だけど、私の初恋は誠也さん。


あまりにも綺麗過ぎてお人形みたいな男の子。


私が必死に笑わそうとしても笑わない。


いつも悲しいそうな顔をした男の子。


祐吾と遊ぶ私をそっと見てるだけで、仲間に入ろうとしない。


無理矢理手を引くと驚いてたね。


誠也さんは子どもの頃から自分の感情を殺して、生きて来たと思うと胸が痛む。


誠也さんの思いに答えられなくて、本当にごめんなさい。


でも、祐吾のおにいさんだからこれからも仲良くして行きたいです。


だから、さよならは言わないで下さい。


これからもよろしくでは駄目ですか。


誠也さん、あなたも幸せになってほしいです。


そして、笑ってください。


誠也さん、今まで本当にありがとう。


私は祐吾と生きて行きます。





























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