ほたるの初恋、消えた記憶
なんで、なんで、なんなんですか。


ぞろぞろとみんなで数学準備室に行く事になった。


ガラッと数学準備室のドアを開け驚きのあまり閉めてしまった。


ワォー。


クラス一丸となって、私を守るらしいです。


美幸がケラケラ笑いだした。


「菊地がかわいそう。」


ごめんね、菊地。


菊地が生徒を好きなことがバレたら、菊地は教師を止めなくてはいけない。


みんなは菊地が大好きだから、やめてほしくなんです。


ほたるを諦めてもらいしかないと言う結論になったらしい。


菊地の気持ちに答えられないし、これからも教師と生徒の関係でいたいと思う。


教師としての菊地が大好きなんだ。


菊地先生の背中に向かって叫ぶ。


「教師としての菊地を尊敬してるし、大好きだよ。」


菊地は振り返らずに片手を上げた。


かっこいいんだから。


これからは数学の勉強もしなきゃ。


健斗に無理だろと言われた。


美幸はお腹を抱えて笑ってるし、失礼でしょ。


「ほたる、一緒に勉強しようぜ。」


祐吾の気持ちは嬉しいけど、数学は計算問題以外やった事もなくて、応用問題は未知の世界です。


もうみんなとレベルが違い過ぎて、何処からやれば良いのかも分からない。


祐吾はよけいに闘志が燃えるとか言い出して、今日から特訓をするらしいけど。


祐吾は部活もあるし、これ以上私に構わないでください。


数学の応用問題が出来なくても、生きていけますからね。










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