ほたるの初恋、消えた記憶
私の前をイケメンと美幸が楽しそうに話ながら歩いていた。

私の美幸と仲良くしないでくれるかな。


美幸は見た目も可愛くてモテるんだよね。


私は見た目もごく普通の女子、一応女子だけど女友達は美幸だけで、後はみんな男友達が多い。


この町には小さなスーパーしかないし、コンビニはつい最近出来たばかりだ。


映画館もないし、ゲームセンターもない。


下校帰りはうちのばあちゃんがやってる駄菓子屋に寄るくらいで、遊びに行くのは隣町が多い。


隣町には大型のショッピングセンターもあるし、映画館やゲームセンターもある。


この町は車がないと生活が出来ないから、18才になったら免許を取ろうと思う。


高校卒業後の進路を決めなくてはいけないが、私はこの町を出するつもりはない。


両親がやってる民宿を手伝うつもりでいるから。


うちの家族は両親と祖父母、双子の弟の7人家族。


じいちゃんは主に畑をやっていて、民宿も10人が泊まれる適度だが、いつもの両親は忙しそうだ。


年が離れた双子の弟はまだ小学校二年生。


可愛くてたまらない。


緑ヶ丘学園へは隣町からも多くの生徒が通っている。


教室に入ると担任の前田がいた。

転校生の挨拶が始まると女子たちのキャーキャー騒ぐ声。


そんなに騒ぐぼどかな。


宮東祐吾は東京から来たと行った。


東京は修学旅行で行っただけだ。


東京は遠いなと思ってると、宮東祐吾が隣の席に座った。


無視すると言われたが、一応聞きたい事もあるだろうと思い、もう一度声をかけると。


おい、本当に無視する気なのか。


「分からない事は何でも私に聞いてね。右隣の海野ほたるもよろしく。」


美幸さん、いつもより声が高くないですか。


そんな事より腹が減った。


教科書で隠して早弁しようとすると、隣の宮東祐吾がその弁当を取り上げる。


「早弁する女初めて見た。」


「すみませんね、ほたるは早弁命ですから。」

「私の弁当返してよ。」


無視かよ。


「ほたる俺のを食え。」


「ありがとう、健斗。」


健斗が宮東祐吾を睨む。


健斗のお母さんのお弁当は最高なんだ。


宮東祐吾は本当に最低な奴。



































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