ほたるの初恋、消えた記憶
夏休み中祐吾はずっと民宿の手伝いをしてくれてるけど、大丈夫かと心配になる。


時間が空くと一緒に夏休みの課題もやってくれるし。


祐吾は将来が決まってる人だから、いずれはこの町を出ていくのだ思うけど、怖くて聞けない。


勇気を出して聞いてみた。


「将来は父親の会社を継ぐの。」


「継ぐつもりはないよ。兄さんが継げは良いと思ってる。」


お兄さんって青木さんの事だよね。


祐吾はもう父親のいいなりになるのは嫌だと言った。


そしてこの町を二度と離れることはないと。


「祐吾は大学には行かないの。」


自分の力でこの町にペンションを建てたいから、その勉強はしたいけど、大学へ行かなくてもその勉強は出来るらしい。


祐吾がこの町を離れないと言った事が嬉しかった。


だけど、それは簡単な事ではなかったね。


祐吾の未来と自分の未来が同じ方向へ向ってると信じて疑わなかった。


夢は諦めなければ絶対叶うと信じたい。










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