ほたるの初恋、消えた記憶
第3章

夏休みが終わって

夏休みのダラダラ生活も終わり、緊張の新学期が始まった。


青木さんが迎えに来た日から、祐吾は民宿に来なくなり、風邪を引いたからしばらくはいけないとメールが来たけど。


多分違う理由があると思う。


だけど、聞くことは出来ない。


今日も祐吾は登校していないようだ。


美幸が家に寄ったら、学校へ行ったと言われ驚いたらしい。


毎日遅刻スレスレだったのが、こんな早く登校してるのだから。


祐吾の事が気になって早めに登校した。


早く目が覚めてしまい、少しだけ伸びた髪を一つに結んだ。


「可愛くしちゃって。」


可愛くって、ただ髪を結んだだけなのに。


教室のドアが開く。


祐吾かなと思ってると、教室へ入って来たのは健人だった。


いつも早い祐吾が登校して来ない。


凄く不安になった。


ホームルームの時間になっても祐吾は来なくて、前田から祐吾が一週間学校を休む事を伝えられる。


どうしたの。


父親と東京へ戻ったのかな。


祐吾からメールもないし。


帰り祐吾の家に行ってみようと思った。


美幸が心配して帰りに一緒に行こうと言ったけど、一人で行こうと思う。


祐吾は黙っていなくなったりしない。


きっと何か事情があるのだ。


祐吾を信じると決めたから、不安になんかならない。






















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