ほたるの初恋、消えた記憶
次のロングホームルームの時間に班を決め、4人で予定を立ててると、菊地が綺麗な女の人を連れて教室には入って来た。


教育実習生の三浦佳世さん。


菊地と大学が一緒だったらしい。


三浦佳世さんが微笑んで近づいて来た。


この人なんか怖い感じがするんですけど。


やな予感がした。


「あなたが誠也のお母さんを殺した子ね。」


佳世さん、今、私に言ったよね。


誠也って、誰誰ですか。


私が誠也のお母さんを殺した。


意味が分からない。


祐吾がいきなり立ち上り、佳世さんの腕をつかんで教室を出て行く。


一体何が起きてるの。


健人と美幸の顔が真っ青だった。


美幸に声をかけようとすると、美幸がごめんと言って、教室を出て行く。


健人が大丈夫だからと言った。


大丈夫の意味が分からないんだけど。


私が知らない所で何が起きてるの。


私は人殺しなの?


怖いよ。


体の震えが止まらなかった。























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