ほたるの初恋、消えた記憶
お屋敷に行くと七海さんが出迎えてくれた。


今日も庭のお花がとても綺麗だ。


「お花の手入れは七海さんがしてるんですか?」


七海さんが少し悲しそうな顔をする。


「花の手入れは私一人では大変なので、長島造園のおじいさんが手伝ってくれてます。」


健人のおじいさんが手伝っているんだ。


庭が見える居間のソファにみんなで座る。


七海さんがお茶を用意しますねと言い部屋から出て行くと、青木さんが入って来た。


「青木さんも座ってください。じいちゃんももうすぐ来ると思うから。」


健人のおじいさんはお花の手入れに来るのかな。


七海さんがお茶持って入ってると健人が七海さんも座るように言う。


なんか不安になってきた。


健人と美幸、健人のおじいさん、青木さんと七海さんも関係してるのだろうか。


震えが止まらなくて、自分の体をきつく抱きしめた。


祐吾が私の隣に座り直すと、私の手を強く握る。


祐吾は大丈夫だからと言った。











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