ほたるの初恋、消えた記憶
教室に戻って来た美幸と健斗はいつも通りで、部活に行く事になってしまった。


美幸は運動が苦手で、料理の部活に入ってるから、帰りは美味しいものが食べれそうだな。


いつもなら一緒に行く健斗がいない。


格技場へ行くと健斗はすでに着替えて、菊地と練習していた。


菊地は3段の腕前、強すぎてかなう相手ではないのに。


健斗はいつになく真剣で、どうしたのだろ。


「あいつ、かなりむきになってるな。」


振り替えると剣道着を着た宮東祐吾がいた。


やる気満々ですね。


「東京の高校で剣道やってたから、ほたるは段持ってるのか。」


小さな声で初段と答えた。


それも中学の頃からやっていて、5年もかけて初段なのだ。


恥ずかしい。


「練習台になってやるよ。」


無理、無理、二段と初段では練習にならない。


逃げ腰で後ろへ下がろうとすると。


「又、逃げる気か。」


宮東祐吾はいつも訳の分からない事を言うけど、いつ、宮東祐吾から逃げたと言うの。

宮東祐吾とは今日初めて会ったというのに。

もしかして、違うのかな。


聞きたいけど、怖くて聞けない。


真実を知ると大切な物を失いそうだから。


理由は分からないけど。


7才前の記憶と関係しているのだろうか。


宮東祐吾は何を知ってるの。























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