ほたるの初恋、消えた記憶
今日と明日は祐吾のマンションに泊まる事になっていた。


母さんも東京観光楽しでいて、誠也さんとすっかり仲良しになってる事に驚く。


祐吾のマンションの凄さに又びっくり。


35建てマンションの最上階。


やっぱ祐吾とは住む世界が違い過ぎるよ。


うつ向いたままエレベーターに乗ると、祐吾が顔を覗き込む。


「俺はこの街もこのマンションも好きじゃい。俺はほたるがいるあの田舎が好きだよ。」


え、顔を上げると祐吾の顔が直ぐ近くにあった。


田舎が好きだと言ったのに、ほたるが好きだと言われたみたいで恥ずかしくなる。


勘違いしちゃうよ。


恥ずかしくて祐吾に背中を向けた。


母さんは誠也さんと楽しそうに話していて、私たちの事には気づいていない。


良かった。


勘違いで終わらせなきゃ。










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