ほたるの初恋、消えた記憶
美幸の家に行くと、おばさんが仕事から帰って来た所だった。


美幸のお母さんは看護師だから、夜勤もあったりする。


美幸に父親はいない、詳しく知らないけど生まれた時からいないと聞かされた。


母子家庭なのに美幸は明るい。


美人で頭がよくて、優しい女の子だ。


私の理想。


美幸にたくさんのお土産を渡すと、みんな食べ物じゃんと笑われた。


クラゲのストラプを見せると気持ち悪いと脚下されるし、可愛いと思うけどな。


ほたるの美的センスが可笑しいと言われたが、絶対可愛いと思う。


健人とにも同じ物を買ったけど、絶対健人は喜んでくれるはずだ。


美幸がいきなり抱きしめた。


どうしたの?


泣かないでよ。


「会いたかった。」


たった、3日間会えなかったたげなのに。


美幸は3ヶ月も眠ったままの私が2度と目を覚まさないのではないかと思ったらしくて、頭の検査結果が不安だったのだ。


泣かせてばかりでごめんね。


玄関先で二人で抱き合って泣いた。


美幸、ありがとう。














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