＊武士の花＊～花は桜木、人は武士～

～土方歳三～



渉を拉致した奴が、俺をかばった

かなりの深傷


仲間達に連れて帰られたが


無理だ


助からねぇ



あいつって……渉だろ？



馬鹿野郎



お前が死ねば、渉はどうなる？


仲間を亡くして、泣くに決まってんだろ？



渉…



お前……また、泣いているのか？












沖「ケホ……土方さん？
どうしたの？こんな夜に……渉のこと？」

「あぁ……また、渉から大切な人を奪った
総司……長生きしろよ」

沖「咳は、出るけど、ピンピンしてます！
次は、僕みたいに言わないで下さい！！」


「くくくっ　そうだな？
総司…俺の命は、誰かの犠牲の元に生かされてんじゃねぇかなぁ……」

沖「それは、大層な命ですね」

「あぁ　立派に生きねぇとな！」

沖「僕より先に逝かないでね」

「は？歳からしたら、俺が先だ！」

沖「鬼は、死なないとか？」

「誰が鬼だ？このやろ！！」




渉…　お前には、こうして励ましてくれる

気心の知れた仲間がいるか？



馬鹿馬鹿しいことを言って



そばにいてくれる仲間がいるか？



それが俺をかばった奴だったなら








俺は、どう償えばいい？