*武士の花*~花は桜木、人は武士~
七重の容態は、悪化した
「松本先生は、江戸や……
腕のいい医師に見て貰おう!」
「烝さんが診てくれたんだし、いいよ」
副長には、渉が忍びを抜け体調不良で倒れたところを助けたと、看病を許されている
様子を見に来ると、七重にも伝えたが
ケロリと、そうですかとだけ
「山崎」
「はい」
副長を出迎え、中へ
土「悪そうだな」
七重を見るなり、副長は言った
「命でもとりにきたの?」
憎まれ口たたく七重の声には、力がない
「アホ抜かすな!!」
ペチャっとおでこに手拭いをのせる
副長にすみませんと頭を下げておく
「熱が下がらないんです」
「そのうち下がるよ」
ペチ
濡れた手拭いを叩いた
「だまっとれ!」
「烝さん痛いよぉ」
「やかまし!」
手荒く扱うのは、七重が意地をはらないように
「土方さん…すみません
烝さんを独り占めして……」
「そう思うなら、サッサと治すことだ」
「治ったら……烝さんと夫婦になります」
「お前は、俺から逃げるのがうまいな」
そう、相手が俺なら、副長が追ってこない
七重が偽りでも、俺を選び
俺と夫婦になることを願うなら
俺は、それを叶える
「松本先生は、江戸や……
腕のいい医師に見て貰おう!」
「烝さんが診てくれたんだし、いいよ」
副長には、渉が忍びを抜け体調不良で倒れたところを助けたと、看病を許されている
様子を見に来ると、七重にも伝えたが
ケロリと、そうですかとだけ
「山崎」
「はい」
副長を出迎え、中へ
土「悪そうだな」
七重を見るなり、副長は言った
「命でもとりにきたの?」
憎まれ口たたく七重の声には、力がない
「アホ抜かすな!!」
ペチャっとおでこに手拭いをのせる
副長にすみませんと頭を下げておく
「熱が下がらないんです」
「そのうち下がるよ」
ペチ
濡れた手拭いを叩いた
「だまっとれ!」
「烝さん痛いよぉ」
「やかまし!」
手荒く扱うのは、七重が意地をはらないように
「土方さん…すみません
烝さんを独り占めして……」
「そう思うなら、サッサと治すことだ」
「治ったら……烝さんと夫婦になります」
「お前は、俺から逃げるのがうまいな」
そう、相手が俺なら、副長が追ってこない
七重が偽りでも、俺を選び
俺と夫婦になることを願うなら
俺は、それを叶える