*武士の花*~花は桜木、人は武士~
副長も来てくれて、今後について話し合う

原「んなの、簡単だ!
  新選組に入りゃいい!!」

土「近藤さんが入れないっつったろ?
しかも、目も耳も効かねぇ」

藤「本当に治らないの?」

真剣に悩んでくれてるのに、七重ときたら

3人の顔を順番に触って、確認している


ペシ


「いて…烝さ~ん、なに?」


手に状況を書いてやる


「あら~それはそれは
新選組ってさ、洗濯とか掃除とか
いるんじゃない?それする!!
出来なかったら、尼寺でも入れて!」


ニコニコしながら、試しに使ってくれと
訴えている


「よし!!着替える!!
近藤さんにお願いしなきゃ!!」


着物を脱ごうとするところを


ペシ


「ホンマ…警戒心ないな!!」


副長ら、3人を縁側へ出し、着替えを手伝う


「ちょっと触らないでよ!!」

「お前が動くからやろが!!」

「助平!!変態!!」

「ホンマ…見えてんちゃうか!!」

「見えてたら、殴るのに!!」


なぜか、会話が成立する



「ホンマ!女らしくない!!」

「本当!大事にしてくれない!!」



縁側で、夫婦喧嘩は犬も喰わねえってのが
よくわかると3人が話す声が聞こえる



どうにか、サラシを巻き、男装する

七重から、渉に……



できれば、女として普通に

って、俺とじゃ普通は、無理やけど



「おまたせーー!!行こうか!!」




落ち込まないのか、元気に見せてるだけか

とにかくコイツは、明るい


ヘラヘラして、我先にと家を出ようとする


「あっ……   歩けないや」


そやろ?


この家は、一日中歩いて覚えたけど

外は、人もようさんいてるしな


手をとると、「男同士で気持ち悪い」

んなこと気にすんのかい!?


原田さんがしゃがむ

「寝たふりしておんぶ!どうだ?」

手に書いてやると

ええーーとか言いつつ、

素直に原田さんにおぶわれる


「男の背中って感じですね!!」


褒めるもんだから、藤堂さんが今度は俺がおぶってやる

とか言って、原田さんは、得意気ににやついて


「だから、見えんし、聞こえんのに…」

「バカには、理解できねぇんだよ」



副長と2人、冷ややかに見る



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