*武士の花*~花は桜木、人は武士~
屯所に戻るとそれぞれ、挨拶回りの様子を報告する

沖「僕達に気配なく近づいて、土方さんに竹刀を向けた、谷口君という男の子を見つけました!!」


近「なにぃ!!!!歳!!本当か!!」


土「あぁ まったく気づかなかった」

沖「あの子が敵なら、死んでましたね
僕達、2人共!」

原「え?総司も、気づかなかったのかよ」

永「まさか!」



すっとんきょうな声をあげたのは

副長助勤 原田 左之助

同じく  永倉 新八



沖「まさかですよ!捕まえようと思ったんですけど、すり抜けられちゃって!!」


藤「ええ!!」

斎「それで?剣の腕前は?」

間抜けな声で驚いた 藤堂 平助
興味津々な 斎藤 一

共に副長助勤


土「それが… 道場に遊びに来ただけで
剣術はやってないそうだ」

山「もったいないですねぇ」

眼鏡を上にあげて言う、山南さん


土「だろ?」

沖「谷口君というそうです!
何でも、京では有名らしいです」

土「だが、それ以上
何も教えて貰えなかった」


近「会ってみたいものだな!」


沖「でしょ?見た目は、平助くらいに女顔でね、一君くらいの背で
あ!!口がものすごく悪い!!」



最後は、悪口だろ?




土「まぁ、幸い有名らしいから?
谷口君をみつけたら、屯所に連れて来てくれ!!」


「「「「「 はい!!! 」」」」」










風に吹かれ、庭先の桜から

花びらが雪のように舞っていた

綺麗に晴れた日の出来事だった

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