*武士の花*~花は桜木、人は武士~
~山崎 烝~
俺に傷つく勇気があれば
傷ついた七重を包み込む、優しさがあれば
七重を幸せにする強さがあれば
七重を手放さずに、すんだのかもしれない
休みの日
昼前に七重が来た
淡い水色の着物、左耳の上には赤い花の髪飾り、薄らと化粧をしている
沖「すっごく可愛いよ!
だけど、男が女装してると誤解されるんじゃない?」
渉「/////そうなんだよ…
ここくるまで、はっっっずかしかった////」
烝「女が女の格好して、なにが恥ずかしいんや?ええやん」
本当は、女でいることに抵抗があるんやろ
七重は、俺が望むように無理をする
俺は……七重を幸せに
……できない
土「よう!めかしてんなぁ」
渉「るせぇ/////」
俺のところへちょこちょこと来て
渉「早く出掛けよう?」
烝「せやな」
今日で最後や
俺の為に、こんなに可愛くこしらえて
町の人々になんと言われようと
女らしくしている
「あれ……渉だろ?桜太夫が死んで、おかしくなったのか?」
「さすが双子だな……男のクセに
可愛いじゃねぇか」
渉「烝さん…なんか、ごめんなさい」
烝「気にすることないで」
そう、監察方として、俺は表で目立つ訳にいかない
結局、別々に行動して、今旅籠の1室に
身を潜めている
烝「七重、おおきに」
七重の髪を撫でる
渉「烝さん…」
烝「七重と夫婦には、なれん
俺は、新選組 監察方だ
七重の隣を歩くこともできん
すまん……」
渉「そんなこと……前からわかってるよ
それでも…そばにいてくれるんでしょ?」
烝「どこかに嫁ぎ、幸せになりや?」
渉「烝さんといれたら、それでいいよ」
烝「あかん!ちゃんと女として、幸せになるんや!!」
渉「烝さん…
烝さんの気持ちは、わかりました
……もういいです」
太陽のように笑っていた七重は、どんより曇になり、雷のように〝もういいです〟
と、言い放った
渉「先に、お帰り下さい」
烝「江戸に行きや?
女でいても、とやかく言われんやろ?」
渉「余計なお世話です!!」
俺は… 幸せになることを手放した
この世で1番、愛おしいと想い
その相手も、自分を想ってくれたのに
俺は… 幸せになることが怖かったんや
また、七重を傷つけ、七重を失う
そう思うと怖くて、怖くて……
俺は、アホや……
俺に傷つく勇気があれば
傷ついた七重を包み込む、優しさがあれば
七重を幸せにする強さがあれば
七重を手放さずに、すんだのかもしれない
休みの日
昼前に七重が来た
淡い水色の着物、左耳の上には赤い花の髪飾り、薄らと化粧をしている
沖「すっごく可愛いよ!
だけど、男が女装してると誤解されるんじゃない?」
渉「/////そうなんだよ…
ここくるまで、はっっっずかしかった////」
烝「女が女の格好して、なにが恥ずかしいんや?ええやん」
本当は、女でいることに抵抗があるんやろ
七重は、俺が望むように無理をする
俺は……七重を幸せに
……できない
土「よう!めかしてんなぁ」
渉「るせぇ/////」
俺のところへちょこちょこと来て
渉「早く出掛けよう?」
烝「せやな」
今日で最後や
俺の為に、こんなに可愛くこしらえて
町の人々になんと言われようと
女らしくしている
「あれ……渉だろ?桜太夫が死んで、おかしくなったのか?」
「さすが双子だな……男のクセに
可愛いじゃねぇか」
渉「烝さん…なんか、ごめんなさい」
烝「気にすることないで」
そう、監察方として、俺は表で目立つ訳にいかない
結局、別々に行動して、今旅籠の1室に
身を潜めている
烝「七重、おおきに」
七重の髪を撫でる
渉「烝さん…」
烝「七重と夫婦には、なれん
俺は、新選組 監察方だ
七重の隣を歩くこともできん
すまん……」
渉「そんなこと……前からわかってるよ
それでも…そばにいてくれるんでしょ?」
烝「どこかに嫁ぎ、幸せになりや?」
渉「烝さんといれたら、それでいいよ」
烝「あかん!ちゃんと女として、幸せになるんや!!」
渉「烝さん…
烝さんの気持ちは、わかりました
……もういいです」
太陽のように笑っていた七重は、どんより曇になり、雷のように〝もういいです〟
と、言い放った
渉「先に、お帰り下さい」
烝「江戸に行きや?
女でいても、とやかく言われんやろ?」
渉「余計なお世話です!!」
俺は… 幸せになることを手放した
この世で1番、愛おしいと想い
その相手も、自分を想ってくれたのに
俺は… 幸せになることが怖かったんや
また、七重を傷つけ、七重を失う
そう思うと怖くて、怖くて……
俺は、アホや……