*武士の花*~花は桜木、人は武士~
何となく疑ったことを、申し訳なく思いつつも
3人で後を追う
町外れの静かな河原で、渉は立ち尽くしていた
しばらく、水の流れを見ていたが
その姿は、とても切ない感じがした
草履を脱ぎ、川に入る
俺達は、顔を見合わせた
世話になった人々に御礼というか、別れをして、入水自殺か?
「駄目だ!!」
「渉!!やめろ!!」
「はやまるな!!」
必死に、渉の元まで走った
渉「どうしたの?え?何でここに?」
キョトンと俺達を見る渉…
手には笹舟を持っていて、その中には
先ほど貰った菓子がひとつ
渉「ぷっ…まさか、こんな浅い川で命を捨てようとしてると、勘違い?」
図星過ぎて……
土「悪いかよ!!」
弘「だって……」
慶「うん……」
渉「はははっ
折角だから、一緒にお願い事をしよう!
七夕だからな!!」
流れていく笹舟に、俺達はそれぞれ
何を想い、何を願ったか
語ることはなかったが
渉が、生まれた日
それが…凄く特別に思えた
七夕だから、ではなく
慶太郎と弘吉は、毎年この日を特別にする
その理由が少しわかった
この日の渉は、心の内に秘めた
何かを表情に出していた
川の流れを見つめて
目線を落とし
今にも、泣きそうな
もしかしたら、俺達がいなければ
泣いていたかもしれない
弘「渉!!来年は、一緒に過ごすぞ!」
慶「そうだぞ!!約束な!!」
渉「へへっ そうだな…」
渉は、いつもの笑顔を見せた
渉が、もっと素直になれますようにって…
願えばよかったなぁ
3人で、水を掛け合い
はしゃぐ姿を河原から見ていると
保護者気分だった
渉「わっ!!俺、仕事だった!!」
慌てて川からあがる
弘「今日は、俺が化粧もしてやる!!」
渉「化粧は、自分でするって!!」
言い合いしながら、俺と慶太郎に手を振り
走って行った
慶太郎がポツリと言った
「去年まで、もう1人ここにいたのにな」
あえて、聞こえない振りをしてやった
まだ、聞いてはいけない気がしたから
3人で後を追う
町外れの静かな河原で、渉は立ち尽くしていた
しばらく、水の流れを見ていたが
その姿は、とても切ない感じがした
草履を脱ぎ、川に入る
俺達は、顔を見合わせた
世話になった人々に御礼というか、別れをして、入水自殺か?
「駄目だ!!」
「渉!!やめろ!!」
「はやまるな!!」
必死に、渉の元まで走った
渉「どうしたの?え?何でここに?」
キョトンと俺達を見る渉…
手には笹舟を持っていて、その中には
先ほど貰った菓子がひとつ
渉「ぷっ…まさか、こんな浅い川で命を捨てようとしてると、勘違い?」
図星過ぎて……
土「悪いかよ!!」
弘「だって……」
慶「うん……」
渉「はははっ
折角だから、一緒にお願い事をしよう!
七夕だからな!!」
流れていく笹舟に、俺達はそれぞれ
何を想い、何を願ったか
語ることはなかったが
渉が、生まれた日
それが…凄く特別に思えた
七夕だから、ではなく
慶太郎と弘吉は、毎年この日を特別にする
その理由が少しわかった
この日の渉は、心の内に秘めた
何かを表情に出していた
川の流れを見つめて
目線を落とし
今にも、泣きそうな
もしかしたら、俺達がいなければ
泣いていたかもしれない
弘「渉!!来年は、一緒に過ごすぞ!」
慶「そうだぞ!!約束な!!」
渉「へへっ そうだな…」
渉は、いつもの笑顔を見せた
渉が、もっと素直になれますようにって…
願えばよかったなぁ
3人で、水を掛け合い
はしゃぐ姿を河原から見ていると
保護者気分だった
渉「わっ!!俺、仕事だった!!」
慌てて川からあがる
弘「今日は、俺が化粧もしてやる!!」
渉「化粧は、自分でするって!!」
言い合いしながら、俺と慶太郎に手を振り
走って行った
慶太郎がポツリと言った
「去年まで、もう1人ここにいたのにな」
あえて、聞こえない振りをしてやった
まだ、聞いてはいけない気がしたから