*武士の花*~花は桜木、人は武士~
屯所に戻ってから、総司に説教をされ続けている


返す言葉もないほど…


永倉と原田が部屋に来てくれたおかげで、総司の説教が終わる



原「小栗様のお屋敷で匿われているのか」

永「渉もついてんなら、安心だな」

総「で?どうするんです???」




そこだ……




俺は、御陵衛士の残党を警戒していた

だから、今回つけられた覚えもない

なんせ、遠回りして屯所に向かっていたし

顔も隠していた

そう… 待ち伏せされていた

だとしたら、内通者がいて

あらかじめ俺達が出掛けること

帰りに遠回りすること

筒抜けになっていたんだろうが、この事を知っていたのは

永倉、原田、斎藤、山崎、俺

通り道は、総司にすら言っていなかった




永「山崎じゃねぇな」

原「七重を見張ろう」


永倉達が、七重を怪しいと思っていたとは驚きだ


「失礼します」


遅れてきた斎藤に、今回の件を話すと

斎藤から、予想外の提案があった


七重は、ほとんど山崎といる
最近、山崎に仕事を頼んでいないから


近藤さんの所に山崎を付き添わせ

七重をひとりにする


旅籠に近藤さんを迎えに行くことを
それとなく、七重に知らせたり

様子を伺う


「それでいこう!!!」


全員一致で、決定した



翌日、山崎と2人で、小栗邸へ


烝「え…渉?」


山崎は、かなり驚いていた


渉は、プイッと近藤さんのそばから離れ

部屋を出る


小「お気になさらず……」


苦笑いの小栗様に、近藤さんの看病を山崎にさせたいと伝える

小「看病は構わん……看病はな?」


屋敷をウロウロするなってことだな


土「この者は、医術の心得があります!
もちろん、看病以外はさせません」



小「そうか、わかった
渉に関わることもやめてくれ…」



土「はい」



こうして、うまく七重と山崎を引き離せた
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