*武士の花*~花は桜木、人は武士~
舞の披露会

この日の為に作られた舞台で、各置屋の太夫や、舞踊の家元が舞う



椿太夫と桜太夫は、息ピッタリで


稽古せず、これなんだから、稽古すれば
家元に慣れそうだと、感心した



新選組は、舞台に上がる者の警護をしている



どの演者よりも、桜太夫は人目を引いた


舞台を降り、観覧席に座ってからも


目立っている


だから、隣の家元がちょっかいを出すのも

皆が見ていた

笑顔を絶やさず、対応していたが






突然、家元が桜太夫を引き寄せ、口づけをした





女達は、悲鳴を上げ
男達は、悔しい雄叫び









一瞬の出来事だったが、会場にいた殆どが
目撃したのだ





顔を赤らめ、家元から離れ
椿太夫にしがみつく



はにかみ方や、初々しさが可愛いと

また、男達を虜にした





桜太夫がする表情や、動き、仕草

全てが男も女をも魅了した








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