*武士の花*~花は桜木、人は武士~
夜になり、揚屋へ向かう

偽浪士組達を酔わせ、話を聞く

俺は、部屋の押し入れに潜んでいる


沖「浪士組の方なんどすか?」

?「はぁ?んな訳ねぇだろ?」



藤「何をされているんどすか?」

?「は?それ聞いてどうする?」



2人共、会話をせずに、直に聞くから疑われている



上座でジッとしていた


桜天神が動いた

男達は、その優雅な動きに見惚れる


ひとりの男の横に座る


「うちは、強い男はんが好みや
あんさんのような… ふふっ」


男に色気を振りまき、酌をする


?「そうか?/////そうだろうな!
ワシは、浪士組の副長だからな!!」


「へぇ~副長はんどすか!?
それは!それは!強いんどすやろなぁ!」


?「もちろんだ!!ワシは、大阪の浪士組を束ねておる!!」


「まぁ、頼もしおすなぁ~」

?「///////」


渉が男の腕に擦り寄る

「もっと…聞かせて?」

?「わっはっは!京の浪士組は、大したことはない!!あれは、偽物だ!!」

「ええ!!そうなんどすねぇ~?」


男は、ペラペラと俺達の事を、馬鹿にしてくれた


「それで?大阪のどこに行ったら、あえますのん?」


大阪の住まいまで教えてくれた


パタリ  パタリ   パタリ


渉「酒に眠り薬を入れておいた
情報は、十分だろ?帰ってもらおうか?」


押し入れから、出て渉の前に座る


土「どうして、このような技を身につけた?」

渉「守るためだよ」

藤「護身用にしちゃ、凄いよな」

沖「違うよ、平助」



土「渉… 新選組に来いよ!
お前の大切な人は、俺達が一緒に守る!
渉… お前が必要なんだ!!」



渉「フン、守りたいものは、自分で守る
お前ら、浪士組の世話にはならねぇよ!」








見事に咲いていた桜が、散り始めた

月の綺麗な夜










谷口 渉を始めて浪士組に誘った日だった
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