幼なじみはアイドルの先輩
「社先生ってああ見えて和を大切にする人だから、これから大変だよ」


梓は食べながら喋るからいまいちよく聞き取れないけど、おかげで大皿はきれいになくなったよ。


「確かに社先生的にはそうかも知れないけど、雅先生に初対面であれだけ言えるのひかるでも無理だったんだから。あたしの隠れ推しメンになりかけてる」


「私もなぜか1度話してみたいと思うんだ。会えばいろんなことわかるだろうから」


「めいっちもそうなの?」


「ひかる、あたしもです〜。リーダーは?」


「え?もちろん!リーダーとしていろいろ伝えなきゃいけないことがたくさんあるしね」


梓にいきなり振られてヤバかった。


伝えることなんて、杏にあるわけないけどね。


みんな興味本位だけど、杏は幸せもんだよ。グループの主要メンバーいろんな意味で心配してくれてんだから。


「デザート注文するから、梓は早く食べ終わって」


タッチパネルで今にも注文しそうな勢いの涼さんを横目に黙々と食べ続ける梓。


「早くしてよね〜」


ひかると芽生が片付けながら梓をせかします。


杏さん、早く合流して芸能界に慣れてください。お願いします。


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