幼なじみはアイドルの先輩
「どう?人いっぱいでしょ?」


真帆さんに言われるまでもなく、新幹線降りた時からそう思ってます。


田舎者の娘から言わせてもらえばこの押し寄せる人の集団に恐怖すら覚えます。


みんな他人に無関心だし。


ぶつかってもお互い何事もなかったかのように過ぎていく。


「私もね、佐渡出身で長く都会暮らしだけど全然慣れない。困っちゃう」


「雪がちらほら降ってましたよ」


「帰省したいんだけどね。責任ある立場になったらなかなか……いけない!ごめんねここで長話して。これから事務所行って打ち合わせがあります。疲れてると思うけど頑張りましょう!」


真帆さんに背中を押されて駅の出口に出てタクシーで事務所に。


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