幼なじみはアイドルの先輩
ありがたいお説教を聞かせていただき、ようやく自宅でおせち三昧だと思いきや、妻が申し訳なざげに切り出した。


「実家行ってもいい?」


「どうした?」


「2人ともインフルエンザになったみたいで寝込んでるらしいの。気になるから少し様子見てくる」


「…………わかった」


「一晩泊まる」


「……いいぞ」


奈未も横浜に連れて行くことが決まり、正月は俺1人……。


…………そんな訳なかろう。


久しぶりに同級生のコーヒーが飲みたくなって気づいた時には新幹線で移動だ。


到着したら、俺を拒絶するかのような猛烈な吹雪だった。


しかし、奴の喫茶店は去年の夏駅構内に移転したらしいから、外に出て凍える必要なし。


たまにどでかい仕事してくれるから憎めないんだよね。


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