幼なじみはアイドルの先輩
母親に娘の状態を伝えられたから、会えてよかったことになるのか?


「心配そうだなあ。俺と一緒に新幹線乗り込むか?」


「杏の心配はもうしてないです。あたし自身の心配というか、悩みあるから正月から家飛び出してるんです」


眉間にシワを寄せながらココアを飲んでる。


「どうした?ついに、ボーイフレンドでも出来たか?」


話す気もないのか、テーブルに突っ伏した。


「なんだよ〜」


「香、俺が代わりに言ってやる。その前に……」


「サンキュー」


挽き立てのブラックコーヒーだ。


飲む前に香りを堪能しちゃうなあ。


「今年の春に知事選あるんだよ」


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